アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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2023

みどりのThat’s録・(馬旅2019年 No. 04号)

馬に関わる仕事をするようになってから、
私は馬の魅力にはまった多くの人達を見てきました。

人はなぜ馬に惹かれるのでしょうか?
私もその一人で、乗馬に限らず馬に接するだけで心が安らぎます。

馬がなぜ好きなのか? と聞かれてもはっきりと答えられませんが、
馬には私の心を動かす何かがあります。

大きな動物である馬と意志の疎通をしながらいっしょに目的を達成した時
深い感動が得られるからなのかもしれません。

私は呆れるほどに運動神経が鈍くてスポーツ観戦ですら興味はありませんが、
乗馬だけは別でした。

人により乗馬の取り組み方法は違うようで、
スポーツ感覚で楽しむ人もいれば馬そのものに惹かれて夢中になる人もいますが、
私の場合はスポーツとしての乗馬というより
乗馬しながら馬との気のやり取りに関心があります。

MAH00649-14.jpg


(騎乗する時は、馬の耳の動きに注意するようにしています。 
馬が騎乗者に集中しているのかどうかが分かるからです。)


グリーンウェイランチの日常では馬のトレーニングも行いますが、
人馬間の気の疎通なしにして、トレーニングは不可能と言っても過言ではないほど
馬と気持ちで繋がる事は大切だと思っています。

馬と気の交流ができるようになると、
信頼関係、人馬一体感など、どのような言葉を使っても表現しきれないほど
精神的で奥の深いものが感じられます。

IMG_9308.JPG


(スライディングストップの練習です。 
ストップを怖がる馬だったので馬の表情に注目しながら行っています。)


乗馬を始めた頃は、
落馬しないように馬の動きについて行くのが大きな課題でしたが、
鞍数を重ねていくうちに馬より一歩先に進んで馬をリード(運動の選択)
することに喜びを感じるようになりました。

外乗で馬の背から景色を楽しむだけでは飽きたらなくなり、
私の意識は自然と馬を調教することに向いて行きました。

IMG_20220614_0003.jpg


(閲覧注意(笑) 
海岸にある乗馬クラブなのでみんなが海水浴に行ってる間にサラブレッドの種馬、
ヒリュウと一緒に一コマ。 乗馬始めて間もない頃で、遊びながら馬と接してました。)


そのような感覚に芽生えて馬と接するようになり今に至るまでには長い道のりで、
この先、乗馬を続けていく限り終着点はありません。
なぜなら乗馬は技術的な事を体得するだけでは十分な結果を得られず、
乗り手の心のあり方が馬の動きに反映されるためです。

馬と接するとき、
私は自分のマイナス思考や煩わしい感情に振り回されないように心がけていますが、
それは精神修行に近いものがあります。

馬の持つ繊細な感覚は、
人のイライラや不安、怒りといった感情に対して驚くほど敏感に反応するためです。

穏やかに、されど確たる信念と目標を持って馬に接した時、
レベルの差こそあれ人と馬の間に生まれる意志の疎通は
相互の了解のもとで可能になるのだと思えます。

人が安定した精神を伴い、練習により培われた扶助で馬と対話した時、
乗り手は馬に伝える手段をしっかりと踏まえているため馬の動きは矯正されたものではなく、
人の意志を組み取って運動を行います。

先にも述べたように私の運動能力はかなり乏しいものがありますが、
今までの競技成績はそれに反して決して悪いものではないと自負しています。

DSC01332.JPG


(2000年秋。渡米して初めての競技会出場でまさかの優勝でした。)


結果が出せた理由の一つとして考えられるのは、
馬を御すという感覚で騎乗するのではなく、
馬と一緒に運動を心がける事で馬が私の弱点を補ってくれたためだと思えてなりません。

それは、共に運動する相手が機械や道具ではなく、
豊かな感性を持つ動物だから成せる業なのでしょう。







2023/10/22 23:33:04 | リンク用URL

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