アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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ホースセンス (アメリカンタイシ) ホースセンス (アメリカンタイシ) ホースセンス (アメリカンタイシ)
ホースセンス (アメリカンタイシ) ホースセンス (動画にできない理由) 生粋の浜っ子を微笑ませるのは誰?何?
生粋の浜っ子を微笑ませるのは誰?何? 生粋の浜っ子を微笑ませるのは誰?何? 生粋の浜っ子を微笑ませるのは誰?何?
生粋の浜っ子、またもや・・・やられております・・・ 生粋の浜っ子、またもや・・・やられております・・・ 生粋の浜っ子、またもや・・・やられております・・・
生粋の浜っ子、またもや・・・やられております・・・ 生粋の浜っ子、冬物コォ〜デネート(コーディネート) 生粋の浜っ子、冬物コォ〜デネート(コーディネート)
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生粋の浜っ子とココちゃんのEnjoy Shoppinグウ〜 生粋の浜っ子、皆々様にご紹介させていただきたい方々がおります 生粋の浜っ子、皆々様にご紹介させていただきたい方々がおります

Feb

16

2017

ホースセンス (アメリカンタイシ)

今回は、
フェイスブックに新馬調教の動画で登場している馬をご紹介します。

通称タイシと呼ばれているこの馬は、
2015年5月17日、グリーンウェイランチで誕生した今年2歳の牡馬です。

タイシの正式名は、アメリカンタイシ (American Taishi) と言います。
このちょっと変わった名前の由来はというと、
今まで仔馬たちの名付け親をしてきたわけですが、
私も生産者のほとんどがやるように子馬の名前を聞くと
すぐ血統が思い浮かぶ名前を付けてきました。

そして、しばらくはそんなものだと思っていたのですが、
なんの個性もない思い入れもないような命名に飽き飽きしてきた頃の事です。

タイシの母モールは、気丈で警戒心が強く馬小屋で出産させようとすると
予定日が過ぎても生むのを我慢してしまうようなところがあります。
夜中の見回りが長引き、ほとほと人間の方が疲れうっかりしたときに
さっと仔馬を産んでしまうのがいつものパターンでした。

そんなモールが珍しく馬小屋でそれも日中に仔馬を出産したのが2015年。
その時、初めてモールの出産に立ち会うことができたのですが、
一緒に出産を見守った研修生が仔馬を愛おしいそうに見つめながら
「名前をなんて呼びましょうか。」 と私に聞いてきました。

生まれ落ちて間もなく仔馬が立ち上がっては転ぶという段階をくり返している時に、
転んだ弾みで下顎に生えてる産毛に敷いたわらが絡まり、
私には、それがまるで聖徳太子のひげのように見えました。

「そうねぇ、ひげが聖徳太子みたいだから・・・タイシと呼ぼう!」
とすぐに答えました・・・この時はちょっとしたジョークのつもりだったのですが・・・。

それから半年間、この仔馬を米クォーターホース協会に登録するため
正式名を考え続けたある日、ひょんなことからヒントにぶつかりました。
タイシが生まれた2015年は、アメリカ競馬会にスゴイ馬が出現した年でした。

この競走馬は、37年ぶりに米クラシックの三冠
(ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ベルモントステークス)を制覇して、
その後ブリーダーズカップ・クラシックも優勝という史上初めての偉業を成し遂げました。

アメリカ在住のエジプト人がこの馬の生産者&オーナーで、
その馬にはアメリカンファラオ (アメリカの王)という名前がついていました。

生産する馬に夢を託す気持ちは私も同じです。
私は、その偉大な競走馬の名前にあやかろうと、
アメリカンファラオが大活躍した年に生まれたモールの子供には、
すでに聖徳太子(厩戸王、うまやどのおうじ)から取ったタイシ(太子)という
名前がついていたので、アメリカンタイシにしようと思いつきました。

偶然とは面白いもので、
アメリカンファラオの母の父は、ヤンキージェントルマン(Yankee Gentleman)
という名前で、タイシの父はラウディヤンキー(Rowdy Yankee)と言います。
血統的なつながりはありませんが、ヤンキーが重なり面白いと思いました。


下記にタイシの血統を紹介します。

タイシの母馬は、ガナーズモール (Gunner X Sidewinders Doll)
牧場ではモールと呼ばれグリーンウェイランチの基礎を作った女王様みたいな存在です。
モールの父は泣く子も黙る、白面で有名なあのガナー、 
2014年に6ミリオンダラーサイヤーとなり、種牡馬ランキング3位です。

若き日のモールは、レイニング初心者で下手くそな私を背に乗せ、
リミテッドオープンクラスで幾たびか優勝してくれた女傑です。
youtube にモールと私のベストランが公開してあるのでご興味ある方はご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=MEDDZpJilRk

タイシの父親は、ラウディヤンキー (Smart Chic Olena X Nita Chex)です。
ラウディヤンキーは、子馬たちの獲得賞金額が2015年に23位に位置しています。
祖父のスマートチックオリーナはレイニング界で
5ミリオンダラーサイヤーとなり、種馬のランキングは4位です。

タイシは血統が良いというだけで、能力はまだ分かりにくい段階ですが、
最近は鞍を付けてつい先日から人を乗せ調馬索運動を始めました。
姿は申し分なく、力強く発達した後躯やバランスのとれたマッチョな馬体は
調教師にえらく気に入られていて今後が楽しみです。


DSC01723.JPG


(2014年、2週目の受精卵、黒い丸の上にポチッと白く見えるのがタイシです。)

DSC02040.JPG


(2015年、誕生して数分後、へその緒を消毒しています。)

DSC02097.JPG


(このあごヒゲにわらが絡まなかったらタイシとは呼ばなかった・・2015年)

0612161639.jpg


(2016年、1歳になったタイシ)







2017/02/16 0:27:03 | リンク用URL

Feb

10

2017

ホースセンス (装鞍前の馴致)

2月10日にフェイスブックで公開した動画の説明です。

子馬に対して、ロープを使いながら、
異物が体に触れる(当たる)感覚に慣らす作業を行っています。
ウェスタン流のブレーキングは通常一人で行います。
馬が唐突に動いた場合、一人の方が安全だからです。

ウェスタン鞍の鞍付けの様子は、次回の動画で紹介しますが、
その様子を見るとなぜこの作業が必要なのか分かります。

この日で、テリーがこの子馬に接するのは二日目。
初日では、子馬を知るために丸馬場で軽く追っていました。
残念ながら、その時点ではブレーキングのブログは書く予定がなかったので、
撮影した動画はありません。

私の場合、
この段階を迎える前に十分馬体に手(ポンポンと叩く)やブラシで触れて
子馬が自分の体に何か触れる感触をリラックスして受け入れるまで
ロープの作業はしません。
馬により個体差はありますが、当然このために時間を使うことになり
テリーと私の子馬へのアプローチの速さに違いが出てきます。

なぜ私が時間をかけるのかという理由の一つですが、
扱う人間の身体的な特徴があります。

丸馬場の中のテリーと子馬の動きを観察すると分かりますが、
ロープがポンと体に当たった時、子馬の当然のリアクションとして
身をひるがえし逃げようとする動きがあります。

もし私が最初の下地(十分触れる作業)無しにいきなりテリーが動画で、
やっているように子馬に接した場合、
身長160センチ標準体重の私は、相手が子馬とはいえ踏ん張る力がないため、
ロープを掴んだままだと、その反動でもんどりをうつようにして
勢いよく子馬の方へ引っ張られてしまいます。

馬の習性は、
急に自分に向かって動くものに対しそれから離れようとするので
子馬がたとえ人に慣れていても、バタバタと走るように向かってくる人からは
とっさに逃げるという行動をします。

そのような人の動きは、
馬体に触れる(当たる)ロープの刺激のみに慣れてもらうという
根本的な目的を果たす前に、子馬は人の急な動きに注意が行くため
目標とするポイントが人と馬の間でずれてしまいます。

子馬にしてみれば、怖いものは人なのか・・・、
ロープ(体に感じる刺激)なのか・・・
といった状態になるのかもしれません。

子馬にとっては、一度に二つの「怖い」ものがあり、
怖い相手が人であれば、後の馴致を更に難しいものにしてしまいます。

また、もし私がロープを持ちきれないで離してしまった場合は、
子馬に逃げるチャンスを与えてしまいます。

その結果、子馬は逃げれば怖いロープから解放される事を学習するため、
なんとしてでも力ずくで逃げる習慣がついてしまいます。
このような「悪癖」も後の馴致を難しくさせます。

ロープを使用しながらの馴致で、注意したいことがあります。
子馬が逃げる時にムクチにつないだロープがパンと強く張られるわけですが、
もしロープを持つ人がそれに応じてロープを引っ張り返した場合、
まだ体が十分発達していない子馬は、
ロープが瞬間的に強く張られることによってバランスを崩し転倒することがあります。
これは絶対に避けるべき事故なので、細心の注意が必要です。

あとこの作業をする時のコツです。
恐らくテリーは無意識にやっているのだと思いますが、
動画の彼の視線に注目してみてください。

テリーは、決して子馬に視線をむけてないのが分かります。
馬はとても敏感な動物なので、人の視線も状況によってはストレスになります。
この作業は、何かが子馬の体にポンと当たる刺激のみに慣らすのが目的です。
扱う人は、そのことを十分理解し自分がどのように子馬に影響を及ぼしているのか、
絶えず気を配る必要があります。

ロープを使用しながら馴致する方法は私もよく行いますが、
どのような方法をとるにしても、自分の出来る可能性を考慮するのは大事なことです。

私の場合は、放牧地で馬が捕まらないなどのケースは別として、
馬の気持ちを知るために、顔の表情に注目することがよくありますが、
自分で飼育してきた馬たちで、信頼関係が築かれているからできることです。
(11月21日にフェイスブックで公開)



2017/02/10 23:37:39 | リンク用URL

Feb

06

2017

ホースセンス (動画にできない理由)

今年に入って2歳になった馬のブレーキング(新馬調教)を開始した。
2歳馬は人に飼育され人間を知っている年齢だとしても、
まだ馬本来の姿が色濃くある時期の馬だ。

初めて経験する 人が自分に対してやること・・・
若馬はそれにいちいち大げさに反応して、
馬とはこんな動物なんだと改めて分かるブレーキングの季節。

アメリカでレイニングの牧場を長い間見てきたこともあり
ウェスタン流の調教は真新しいことではないが、
新馬調教の場面で今ほど心を揺さぶられた記憶がない。

馬が持つ習性や個々の性質を六感すべてに感じ、
馬が何かを学習するきっかけとその瞬間を見るたびに
自分に与えられた馬を知る機会に深く感動している。

今年の2歳馬のブレーキングは前のブログで紹介したテリーに任せている。
彼の長い経験から得た技術や知識をもとに調教を進めていて、
私が段階を踏んでゆっくりと行う調教方法とはかなり異なり興味尽きない。

テリーのやり方はとてもスピィーディーに結果を出すため
それは見事で鮮やかだ。
そのような場面を見る機会はなかなか無いと思い、
動画で紹介していこうとしたが、今は逸る気持ちを抑えている。

グリーンウェイランチで行ってきた調教理念は、
じっくり馬と関わり合って馬の信用を得ながら穏やかに物事を進める
無難で安全な方法を取っている。

ただしこれをやるには、ある環境が必要となる。
それは、ブレーキングに時間がかかっても誰からも苦情が出ないということだ。

それに対してテリーは、
若馬を調教しながら生活の糧を得てきたプロのトレーナーで
馬を仕上げて 「なんぼ」 という厳しい現実に身をおきながら生きてきた。
依頼主は早く結果を望むので和気藹々モードだと時間ばかりが経過し、
それは多額なトレーニング費用に繋がるためプロとして評価は下がる。

お互い、真摯に馬と関わるという意味では同じだが、
何十年も食うか食われるかの世界に生きてきたテリーの調教法は、
選ぶ手段の多さ、手掛けてきた馬の頭数などここのものとは比べものにならない。

私が馬に言い含めるようにして何かを教えるのに3日かかるところを、
テリーは馬の反応に対応する手段のみで5分とか10分で相手を手の内に入れる。

悔しいかな、
馬を理解するという部分ではテリーと同じ見解なのに、
ブレーキング専門で生きてきた人に太刀打ちできない。

特に相手がスタリオンで、男っ気が強く挑戦的な場合は
ソフトな方法だけでは馬が増長してしまいリーダーシップを取るのは難しい。

個体差があるので一概には言えないが、
スタリオンは時として力で制すことも必要であり
テリーは男の感覚と身体的な力で馬と対等に向き合い
相手を 「降参させ、従わせる」 という選択肢を取ることができる。

ただ、力で制する場合、勝負に出るタイミングと力加減の判断、
それプラス相手を押すときと引くときの間合いの読みが非常に大事になる。
馬の様子を見ながら、いかに呼吸を合わせられるかがポイントで
テリーが馬と関わる様は、時として格闘技を彷彿させるものがある。

熟練したトレーナーなので、
馬と自分自身の安全を考慮しながら作業は進められるが
状況によっては人馬ともども激しい動きをするため
動画での公開は慎重にすべきだと感じている。

なぜなら、
そのような場面はブレーキングを手掛けたことがない人には過激に映るだろうし、
テリーの作業を見て同じようなことを試みようとする場合、
馬の感覚を知り尽くしていないとかえって馬との関係をこじらせてしまうからだ。

そのような理由で、
これからフェイスブックにアップしていく動画は、
馬と人が一番ラディカルに動く数分は除くことにした。
私の感覚では、それだと真の大事な部分を伝えられず不本意なのだが、
上記に書いた理由からあえてそうせざる負えないような気がする。

その代り・・・と言っては変だが、
動画で公開しない場面は言葉で補足するようにしたいと思う。

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テリーが2歳スタリオンに鞍付けをしている場面








2017/02/06 9:10:16 | リンク用URL

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