アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Jan

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2017

ホースセンス (待ち人来る)

馬の生産、育成、調教、そして様々なゲストを迎え入れながら
四季折々の自然の変化が直接五感に伝わる牧場の生活。

ここでの営みは人をも含む生き物中心で
当然といえば当然かもしれないが、
繰り広げられる日常そのものが生き物のようだ。

10年という牧場の年齢を迎えて新しいERA(時代)へと駒を進めるため、
私は子馬を専門の調教師に委ねようと決意するに至った。

グランドワークは別として自分自身も年齢を重ね 
若馬に乗るのは体がついていかなくなったのと、
牧場運営という別の部分へもエネルギーを注ぐ必要があるためだ。

ただ、それをするにあたりどうしてもやりたくないのが
子馬を他の牧場へ預けるということだった。

以前は、経験豊富な調教専門の所へ子馬を預けたこともあるが、
何事もなく戻ってくることがなかった。

他所へ移動したための環境の変化や心が伴わない機械的な扱いに
繊細な仔馬の精神は強いストレスを受けるのだろう。
具合が悪くなったり怪我をしたりの積み重ねで
預けているあいだ気が休まらない。

仔馬が調教によって変わっていく様子をつぶさに見られないのもネックだった。
そんなこんなの他にも理由はあって、グリーンウェイランチになんとか
通いで調教をしてくれる技術者はいないかと長い間模索し続けてきた。

そして去年、
ひょんなタイミングから 「待ち人来る」 現象が起こった。
その人は何年も前に面識はあったものの、しばらく音信が途絶えていた
テリーという名前のフランス人。

テリーは、数えきれないほどの若馬を手掛け、
様々な血統と様々な用途の馬を調教してきている。
大会などに出てくるショーマンではないので、知る人ぞ知るといった馬乗りだが
その方がこちらは助かるし、年齢が若すぎないのも良かった。

調教師が若いと勢いがあり過ぎ、また経験も浅く馬に無理をさせかねない。
調教のはずが逆に馬の不信感をかってこじれる可能性もある。
・・・かと言って、人は若馬相手に機敏な立ち回りをしなければならず
経験が豊富でもある程度の年齢になると新馬調教はやらなくなる。

個人的な考えだが、馬の調教で大切なのは馬が若い時の基礎固めだと思っている。
その時期に乗る人が馬の習性を熟知し、個々の性格と能力を見抜き、
小手先の技術だけに捉われることなく馬の心の中にも入っていけるような感覚がないと
良い馬づくりは難しい。

腕の良い調教師を探すには、
このような大きなジレンマがあるのが馬の世界で
幸運にも求め続けた人材がようやく見つかったのだ。

新しいERAを迎えたグリーンウェイランチにとって、
テリーとのめぐり合わせは大きな穴をスポッと埋めたような出来事だった。

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(調教中のテリー)

今現在は、能力はあるのに気性の難しい4歳牝馬を調教してもらっているが、
来月から2歳馬をスタートするので若馬のブレーキングに興味のある人は
ぜひグリーンウェイランチを訪ねて頂きたいと思う。

「藤本みどり」と「グリーンウェイランチ」で登録してあるフェイスブックでも
動画を載せながら、調教場面を紹介していく予定だが、
文章や短い動画では感じられない馬との呼吸の合わせ方などは
実際に見る価値がある。


















2017/01/26 22:15:46 | リンク用URL

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