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30
2014
からりと秋晴れになった27日の土曜日。
このところずっと牧場にこもりっきりなので、
気分転換にウィリアムストン競技場にでかけることにした。
この日は最後のクラスでオープンクラスフチュリティーがあったけれど、
それを見たさにというより音楽を聴きながらドライブがしたかった。
ちょっとした気晴らし。 でもやっぱり馬関係の行動になってしまう。
どこまでも体に、そして脳みそに染み付いてしまった馬の匂い。
悲しいのか喜んでいいのかさっぱり分からない。
午前中に2頭乗り、早めに馬たちに飼いつけをして3時半に家をでた。
I・95号線を北上し、途中でハイウェイ64号線に乗って東に進む。
この I・95 は、Interstate 95 と言って、アメリカのもっとも東に位置している高速道路で
いくつもの東海岸にある州を南北に突っ切っている。
これに乗っていれば北はメイン州から南はフロリダ州まで行ける。
ノースカロライナから北へ10時間も運転すれば摩天楼がそびえ立つニューヨークにも行ける。
(季節がら中央分離帯のコスモスが見事だった)
I・95 のサインを見ながら、
このままずっと北上して大都会を久しぶりに見たいと思った。
昔、ニュージャージーに住んでいた時はエネルギッシュな都会の空気に触れたくて
何回となくひょっこり牧場を抜け出したものだ。
(いつかきっとまた行こう)、と自分に約束してやっと襲ってきた誘惑から解放された。
渋滞もなく秋晴れの中、
取るに足らぬ色々なことが脳裏をかすめた道中、
約1時間半で会場に到着した。
Summer’s End Celebration と名付けられた競技会は盛況で、
到着した時はまだ普通のノンプロのクラスが走行中だった。
オープンフチュリティーは、レギュラーのノンプロクラス、
そしてノンプロフチュリティーのあとになるので、だいぶ時間に余裕があった。
プラプラと会場を歩き、知り合いに会えば立ち話をし、
準備馬場でみんなが乗っているのをしばらく見た。
これから競技に出る人や、出番とは関係なく馬の調整をしている人たちがサークルやストップ、スピンを忙しく他の人馬を避けながら行っていた。
その中で、若い血気盛んなトレーナーが2歳馬をバシバシとしごいているのが目についた。
恐らくその若馬は初めて競技場へ来たのだろう。
まだ周囲の雰囲気に慣れず、きょろきょろしているところをこれでもかとしごかれていた。
馬上のトレーナーからは、
バタバタする馬を乗りこなし得意になっている様子が伺えた。
私には、感心するような光景ではなかった。
競技会の観戦は、普段はフチュリティーやダービーなどのメインイベントを見るために訪れる。
そのため、ただのノンプロクラスはあまり見る機会がないので、
この日は思わぬ貴重な時間を過ごすことができた。
本心は観戦というより座って体を休めたかっただけなのだが、
観客席でみんなの走行を見ていたらオープンクラスの選手ではやらないような事を
経験の浅い選手が行い、なかなか興味深いものだというのに気が付いた。
ほとんどは競技中にやってはならないことで、
ノンプロの選手がついやってしまう内容となるが、
このような知識はレッスンをするときにとても役に立つ。
ノンプロと言っても、
アメリカでは他人の馬のトレーニングやショーイングをしないだけで、
馬にどっぷりと浸かっている乗り手もいて、プロより技術が上のケースもある。
リミテッドノンプロ、インターメディエットノンプロ、ノンプロと3つのカテゴリーが一緒のクラスで走行するため、明らかにビギナーと分かる人もいればプロ顔負けの人もいる。
このクラスではとても印象に残る馬がいた。
優勝間違いなしのパフォーマンスだったにも関わらず、
すごいペナルティーが「起こってしまった」ためにどん底を記録してしまった走行。
ランイン(駈歩で馬場入場)のパターンだったのでまずその登場にびっくりした。
その馬はいいリズムで入場しながら、
まるで地面を舐めるがごとく頭を下げて走っているのだ。
近くに座っていた人が、
「ひざで顎を蹴飛ばしそう」
と表現するほどに頭の位置が低かった。
それはストップの体制に入る時も変わらず、
普通だとたいていランダウンの後半では首が上がってくるのにその様子は全くない。
そして、腰を深く落として体で弧を描くという表現では足りない様な、
まるで U の字を逆さにしたイメージで綺麗なスライディングストップをきめた。
次に続くマニューバーのスピンも頭の位置は変わらない。
左右とも早くてバランスがとれたすごいスピンだった。
かなりの身体能力を持つ馬だというのは誰の目にも歴然としていたし、
このまま走行を無事に終わらせれば高得点間違いなしと思われた。
ところが、勝負は魔物なのだ。
・・・というよりレイニングホースの不可解な部分をまざまざと見せつけられた
後半の演技がそのあとに待っていた。
2014/09/30 0:15:44 | リンク用URL
Sep
14
2014
クォーターホースはヨーロッパおよび日本をはじめとするアジアにも沢山輸入され、
馬の種類としては世界的にポピュラーになりましたが、
彼らの起源はどのように始まったのでしょうか。
クォーターホースはアメリカが原産国ですが、
古代もとからアメリカ大陸で生息していた馬の祖先は、
原因不明で約1万年前に絶滅したと言われています。
それからというもの16世紀の始め、
ヨーロッパ人によりアメリカ大陸が発見されて、それを期に馬が持ち込まれるまで、
意外なことにこの広大な大陸に馬は存在していませんでした。
(注・アメリカ大陸発見についてはいくつかの説があります。)
今は全米どこに行ってもありとあらゆる種類の馬を見かけることができ、
馬の生息に環境が適しているため絶滅というのはちょっと信じられないような話です。
絶滅以降、約500年前までアメリカには生息していなかった馬たちですが、
ヨーロッパから新大陸(アメリカ)へ渡った人たちにより持ち込まれ、
彼らはまた新たな歴史をここで歩みだします。
ヨーロッパから持ち込まれた馬たちは
人々が新大陸を去るときに放置され野生化し自然繁殖していきました。
また一部はネーティブアメリカン(インディアン)によって家畜化され、
その数を増やしていきました。
17世紀にアメリカへ渡り東部海岸を植民地にしたイギリス人は、
持ち込んだサラブレッドをネーティブアメリカンが繁殖させた馬と交配して
新しい馬の品種を作りました。
その品種は、小型で俊敏俊足、そして丈夫なため、
平日は使役に使われ、週末はスピードを競うレースで活躍するようになりました。
当時の競馬をするために使われたコースはイギリスの伝統的な競馬場とは異なり、
道路や開けた平地などをトラックとして利用し、その距離は短い直線でした。
競馬に使うためにサラブレッドとヨーロッパからの持ち込み馬を交配してできた品種は、
短距離(1/4マイル)でサラブレッドと競争させると断トツに速く、
これが後にクォーターホース(英語でクォーターは1/4という意味)という名前の由来になっています。
サラブレッドは現在のクォーターホースの基礎を作るのに大きく貢献していて、
その中にはサラブレッド3代始祖の1頭ゴドルフィンアラビアンをおじいさんに持つ
Janus(1746年生まれ)もいたそうです。
17世紀から18世紀にかけ開拓者によりアメリカ東部の植民地化が終わると、
彼らは19世紀には東部から更に新天地を目指して西へと移動していきます。
この西部開拓時代にも従順で頑丈な馬を求めて品種改良は行われ、
アメリカ東部でサラブレッドとヨーロッパからの持ち込み馬の交配でできた品種を、
アメリカ南西部に生息していた馬達に交配しました。
南西部に生息していた当時の馬も、もとはヨーロッパから持ち込まれたものでした。
それらはムスタングと呼ばれ、ムスタングもヨーロッパから入ってきたものが野生化したり,
ネィティブアメリカンが家畜化して増えたものでした。
アメリカ東部で品種改良された馬と南西部に生息していた馬を交配させてできた品種は、
牛の移動の時など自分の役割を本能的に知っている(cow senseがある)馬と重宝がられ
牧場作業に多く使われるようになりました。
このようにアメリカ大陸発見に伴い、人々は広大な土地を移動したり開拓するために、
後にクォーターホースと呼ばれる種類の馬を沢山生産していきました。
その改良にはサラブレッドが深く関与していますが、
1940年にAQHAが発足されクォーターホース種の血統管理をするようになってからは、
サラブレッドとの交配を許可はしているもののそれらの子孫はAppendix American Quarter Horse として登録し従来のクォーターホースとは区別するようになりました。
AQHAが公認しているウエスタンの競技種目の中に、
レイニング、カッティング、ワーキングカウホース、プレジャー、トレイル、ホースマンシップ、ホルタークラスなどがあります。
また、ロデオ系の競技としてはカーフローピング、チームローピング、バレル、ポールベンディングなどがあります。
これらの競技内容のほとんどは、
アメリカ西部開拓時代から今現在でもまだ行われている、人が馬と共にする牧場作業や、
馬で野山を移動する時などの日常的な動きが競技化されたものです。
ウエスタン競技の中にはクォーターホースだからできるというような内容も多くあり、
彼らの特筆すべき性質の従順さや利口で温厚な性格、
運動能力に優れ身体が丈夫だという特徴が活かされています。
(参照 American Quarter Horse)
(グリーンウェイランチのクォーターホースたち)
2014/09/14 0:45:50 | リンク用URL
Sep
10
2014
2011年12月から2012年2月までのブログで4回にわたり、
レイニングの競技会についてミニ知識を綴りました。
それ以降、NRHA(ナショナルレイニングホースアソシエーション)のルール改訂も若干あったため、
今回は数回に分けて、以前に公開したブログを基盤にしながらもう一度、
レイニングに関して、そして改訂後のNRHAのルールにプラス必要と思われる内容を書いていきたいと思います。
「レイニングの競技とクォーターホース」
レイニングという単語に使われているレインは、
雨のRainではなく Reinと綴り、それはウエスタン乗馬用語で手綱の事です。
レイニング(Reining)とはアメリカで生まれたウエスタン版馬場馬術競技の1つで、
ほとんど毎週末と言っていいほど どこかで試合が行われています。
なぜレイニング(手綱ing)なのか・・・、
この競技を簡単に説明すると、騎乗者の軽い手綱操作によって馬が自由自在に動き、
その動きは馬自身が自ら進んで演技しているような様子に注目しながら、
馬の演技能力を審査する競技だからです。
レイニングの競技会は、
一組の人馬が指定されたパターン(経路)を馬場の中で順次に走行します。
それぞれのパターンにはいくつかの決められた演技項目があり、
ジャッジは演技中の馬の動きからその優劣を審査し、
ジャッジの採点で順位が決まります。
レイニングの競技会は、ほとんどがクォーターホースの活躍によってなされていて、
レイニングホースとしての血統は約50年の歳月に渡り愛好者によって追及され続けています。
アメリカではもっともポピュラーな馬の種類クォーターホースは、
日本でもサラブレッドに続きよく耳にされるようになってきました。
クォーターホースの原産地はアメリカで、
障害飛越や馬場馬術などブリティッシュの競技会に使われているヨーロッパ産の品種や
レースに使われるサラブレッドより体高が低く(14〜16ハンド、約143センチ〜163センチ)、
その割に幅があり肩やお尻の筋肉が大きく発達していて体はがっしりしています。
(メスの2歳馬ブーマー、グリーンウェイランチにて)
サラブレッドのすらりと美しい体型に比較すると、
クォーターホースは短足で広い胸前と大きく力強い後駆を持ち、
コンパクトな体型はずんぐりむっくり見えますがこのマッチョさは見慣れるととても味が出てきます。
馬面に変わりはありませんが、
顔が短く小さめで、額は平らなため全体のバランスが美しいからだと思います。
クォーターホースは体型的に3つのタイプに分けられていて
1つはストックホースタイプで体型など前述した特徴を多く持っているものです。
動きがとても俊敏で、このタイプはレイニングやカッティングの競技に活躍しています。
もう1つは競馬や障害飛越に使われるタイプで、
どちらかというとサラブレッドの体型に似ていて体高があり、体はなめらかな線を描きます。
最後の1つはホルタータイプです。
クォーターホースの中では、体高(15.2−16ハンド)、体重(540s以上)
ある大きな体型で、ハンドラーによって馬そのものを見せる競技に使われます。
クォーターホースという名前のいわれはもうご存じの方も多いと思いますが、
1/4(クォーター)マイル(約400メートル)を走らせると
どの種類の馬より速いことからこの名前がつきました。
ある記録によると時速88.5キロを出したこともあるそうです。
競馬で言うと完全なスプリンター(短距離選手)であり、
競走はクォーターホース同士で行われます。
また競馬に使われるクォーターホースと同様、
障害飛越に使われるタイプもサラブレッドの特徴を強く持ち、
それらの血統にはサラブレッドの血が品種改良する上で多く入っています。
クォーターホースは牧場の作業、乗馬レッスン、観光地の外乗、多岐にわたる競技会、競馬、騎馬警察など様々な分野で日々大活躍しています。
そのようなクォーターホースの種の保存のため1940年、
アメリカのテキサス州にAQHA(アメリカンクォーターホース協会)が発足され
業務の一環として血統管理を行っています。
AQHAは登録頭数400万頭以上の数を有し、
馬の血統登録をする協会としては世界一の規模をもっています。
2007年には135,780頭以上のクォーターホースが新たに登録されました。
アメリカでは一般的に在来馬をクォーターホースと表現し、
AQHAに登録してあるものは Registered Quarter Horse (登録されたクォーターホース)と言い分けたりします。
通常クォーターホースと呼ばれているものの中にはペイント(まだら模様)や
アパルーサ(体全体やお尻の部分に斑点がある)も含まれますが、
AQHAには登録できません。
これらの毛色のクォーターホースはペイントホースやアパルーサとして別の協会に登録されます。
(一部参照 American Quarter Horse)
2014/09/10 0:58:34 | リンク用URL
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